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特集 リウマチ
慢性関節リウマチの診断,検査および治療の現状
The Present Trend of the Diagnosis, Test and Treatment of Rheumatoid Arthritis
井上 和彦
1
Kazuhiko INOUE
1
1東京女子医科大学リウマチ痛風センター
1Department of Arthritis Surgery, Institute of Rheumatology, Tokyo Women's Medical College.
pp.768-774
発行日 1988年12月15日
Published Date 1988/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104147
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Ⅰ.初めに
慢性関節リウマチは原因が判然としない慢性の全身性の,消耗性の炎症性の疾患である.全身性であるが,局所つまり関節が優位に侵襲され,特徴的な関節病変を呈する.全身性炎症が持続する限り,進行性の関節破壊が起こり,関節は変形し,関節機能障害が発生する.全身性疾患である慢性関節リウマチは関節機能障害ばかりでなく,関節外病変としてリウマチ結節,リンパ節腫大,血管炎,肺臓炎などが進行した症例に多く認められる.
慢性関節リウマチ(リウマチ)は寒冷地を中心に世界中に分布し,全人口に対する有病率は日本では欧米とほぼ同様で0.4%で約40万人の患者が存在する.患者は圧倒的に女性に多く女性:男性=3~4:1の割合である.女性における好発年齢は30~50歳である.
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