Japanese
English
特集 寒冷地におけるリハビリテーション
寒冷地における作業療法の特殊性
Occupational Therapy in Cold and Snowy Region
手島 雅敏
1
Masatoshi TESHIMA
1
1札樽病院
1Sasson Hospital.
pp.799-802
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103918
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Ⅰ.初めに
寒冷が及ぼす入院患者への影響は,痙性の増大,しびれや痛みの増悪などの訴えとしてみられることがあるが,入院生活という保護・管理された環境にあっては,一般的にそれほど重要な問題として扱われることは少ない.
また,退院患者への影響は,積雪・路面凍結のため外出が制限されることにより,運動機能の低下をきたす例としてみられるが,寒冷が直接及ぼす影響については,患者自らの具体的な訴えとして得られる機会は少なく,また,そのフォローも充分とは言い難い.
これまでに折居ら1)は,雪や寒さによる影響について,脳卒中陳旧例の越冬入院の示唆とその位置づけを報告している.
また,進藤ら2)は,冬の寒さと雪が及ぼす脳卒中退院患者への影響を,機能障害・ADL・その他の項目について調査,報告している.
本稿では,当院における入退院の月別動向と,寒冷が及ぼす入院患者への影響および退院患者への影響について,それぞれ,折居ら1),進藤ら2)による調査を基に追試報告するとともに,今後の課題について私見を述べる.
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