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特集 寒冷地におけるリハビリテーション
寒冷地におけるリハビリテーション
Rehabilitation in Cold and Snowy Region
駒沢 治夫
1
Haruo KOMAZAWA
1
1北村山公立病院
1Kitamurayama Koritsu Hospital.
pp.788-792
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103916
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Ⅰ.初めに
寒冷地特に積雪期を中心としてその実態を報告し,アンケートを通じて全体像を掌握してみたいと思う.
東北の中でも山形県は皆様よく御存じの花笠音頭に出てくる歌詞に雪を眺める尾花沢とあるとおり,雪の多い所である.また厳冬期の寒さだけでなく暑さにおいても日本一(40.8℃)を記録するという寒暖の激しい地域であり,そこで生まれ育った者がほとんどで,子供のころというより代々雪との闘いの中に生きぬいてきた人たちである.すなわち子供のころから冬は寒くて,冷たくて,雪があって,滑って,外出は控えてと教えられ,大人になるとそれが自然に身に付いていて我慢の一生を過ごすのが常であって,最近になってようやく,克雪シンポジウムなどがいろんな土地で開催されるようになり,雪を生活の中に取り入れ楽しめるものへと,あるいは地域の活性化のため利用するような動きがみられるようになってきている.このように健康な人間のあいだですら克雪に対する考えが芽生えただけの現在,障害者と雪の関係はこれからという感が強い.
今回は北村山公立病院通院患者と北村山地区リハビリテーション協会事業に関連する人たちとの合計50名に直接面接によるアンケート調査を実施し,それを基にして寒冷地におけるリハビリテーションについて考えてみたいと思う.
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