クリニカル・ヒント
吸気筋訓練
西本 勝夫
1
1大阪市立大学医学部付属病院整形外科リハビリテーション室
pp.616-617
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103860
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1.呼吸筋と疲労
呼吸筋は,従来より①横隔膜,②腹筋,および③肋間筋の三つのグループに分けて理解されている.横隔膜は主たる吸気筋として働き,呼気筋としては腹壁筋が挙げられる.活発な呼吸運動時には,このほかに肋間筋や補助筋が関与する.
さて,近年,呼吸筋の疲労が呼吸不全発現の一因として取り上げられるようになってきた.四肢筋における筋疲労とは,一定の仕事を行うために必要とする筋力を,持続して発生しえない状態として定義されているが,これを呼吸筋に適用すると,air pumpとしての機能の需要が供給を追い越したときと一般的には言える.
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