増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
6章 肺拡散能検査の失敗例とその対応
吸気がゆっくり
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
吸気がゆっくり
,
吸気不足
,
拡散時間の短縮
Keyword:
吸気がゆっくり
,
吸気不足
,
拡散時間の短縮
pp.258-259
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020258
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原因分析
吸気がゆっくりになる場合,患者の理解が不十分なことや,吸気に力が入っていることなどの要因が考えられる(図).しかしながら,勢いよく吸うことが難しく,何度やっても吸気の後半がゆっくりになってしまう患者も経験する.肺拡散能(diffusing capacity of the lung for carbon monoxide:DLCO)測定は数分の準備時間があるため,説明のあとに時間が空くと少し不安になったり,忘れてしまったりすることもある.呼出が不十分なため,吸気量や吸気のスピードへ影響を及ぼすこともあるので,直前の最大呼出も大切である.上気道閉塞に代表される吸気の気流制限をもつ患者も吸気時間は長くなりやすい.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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