増大号 極める!呼吸機能検査 患者を診る力が成功のカギ
3章 スパイログラムと患者状態から読み解く失敗例とその対応(肺活量測定)
息漏れ(吸気側)
清水 康平
1
1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
キーワード:
コミュニケーション
,
ノーズクリップの外れ
,
口元
,
患者心理
Keyword:
コミュニケーション
,
ノーズクリップの外れ
,
口元
,
患者心理
pp.154-155
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530020154
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原因分析
最大吸気をする際,息漏れはノーズクリップが外れて鼻から息をしているか,口が開いて外の空気を吸い込んでいることが原因となる.本動画(▶動画)では吸気の際,患者の口が開いてしまい,息漏れが生じている(図).検者側の説明不足や患者側の理解不足など検者と患者間でのコミュニケーションがうまく取れていないことも多い.
マウスピースを使用している場合,マウスピースのくわえ方が悪く,また,単なる理解不足だけにとどまらず,顔面神経麻痺など口元の麻痺や筋力低下によりどうしても口から息が漏れることもあるため,必ずしもコミュニケーションエラーだけではない.なかには嘔吐反射が強くマウスピースをくわえることに抵抗があり,うまくできない患者もいるため,患者がなぜうまくできなかったのかを患者心理も考慮して丁寧に判断する必要がある.
*本論文中、[▶動画]マークにつきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2028年2月29日まで)。
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