あんてな
青年海外協力隊事業の現況と今後の展望
数原 孝憲
1
1国際協力事業団青年海外協力隊事務局
pp.124
発行日 1987年2月15日
Published Date 1987/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103735
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「“知恵遅れの子供たち”という理由で,能力はあるのに放ったらかしにされていたから,歩けなかったけど,ちょっと基礎的な訓練をしただけで歩けるようになった.こうやればいいんだと,センターの職員も納得してくれて,みんなでやろう! という雰囲気ができてきた.」「アセスメント・センターにPTAみたいのができて,あちこちで宣伝してくれる地域パワーが少しずつ生まれてきた.訓練を受けて良くなった,もっと受けてみたい,他の子供にも受けさせたい……と,いうふうに.」
これは,マレイシアに2年間,青年海外協力隊員として派遣された理学療法士隊員の報告の一部である.これまでに,理学療法士10名,作業療法士12名の隊員が,マレイシアの他,ネパールやコスタ・リカなどへ派遣され,開発途上国の人々の福祉向上のため,協力活動を展開してきている.冒頭の報告は,そのような経験のうちの貴重な成果の1例である.協力隊活動は,理学療法士や作業療法士の分野だけではない.現在までに,約130職種の分野で7千名近い隊員が,アジアやアフリカなどの途上国で,協力活動に従事している.
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