あんてな
青年海外協力隊/現地からのリポート
谷口 裕
,
前田 信子
pp.898
発行日 1981年10月15日
Published Date 1981/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102505
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国際障害者年の催しが2月にKualalumpurでひらかれ,州の催しが3月に,この町(Kuching Sarawak)でありました.展示会はバザーも兼ね,地方文化の特色が現われた飾り付けでもありました.この準備の頃から,宗教に根ざした慈善活動と,私が教育で得て,職業意識として持ち続けている意識との相違を思い知らされるようになりました.ジョン・レノンのように「慈善という奴は,いつも搾取だからさ」と言い切れるほどの自信は無いですが,慈善意識が障害者の自己主張や自立意識を閉じ込めてしまうようだったら危険です.私に宗教活動が無いように,彼らに私が受け取ってきたような教育が無いというのが決定的な相違であると思えたし,慈善による施設は収容施設の構想から抜け切れないでいる.
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