紹介
作業療法と地域活動―呉市の小児リハビリテーションの現状と親の会発足を通して
井上 美代子
1
1国立呉病院
pp.125-130
発行日 1987年2月15日
Published Date 1987/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103736
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Ⅰ.はじめに
国立呉病院は病床数700の救急総合病院であり,呉市における総合病院の3本柱のひとつである.その中でリハビリテーション科は独立して存在し,専門医の処方に基づき理学療法士(以下RPT)2名,理学療法助手1名,作業療法士(以下OTR)2名で,入院,外来患者のリハビリテーションサービスに従事している.病院の機能上,急性期の患者が多く,治療サイクルは2~6ヵ月が最多で,1年以上サービスを続ける例は少ない.
その中で発達経過の非常に緩慢な在宅障害児の治療訓練も実施している.しかしながら急性期の患者優先の医療態勢の中で充分な療育を実施するのは不可能である.
今回,その治療者側の限界から解決策の模索とそのひとつとしての親の会発足という経験をとおして作業療法(以下OT)をみつめ直す機会を得たので報告する.
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