Letter from Abroad 海外で活躍する日本の検査技師
青年海外協力隊員として—スリランカ1
石原 美子
1
1国立医科学研究所(MRI)
pp.846-847
発行日 1987年6月1日
Published Date 1987/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204187
- 有料閲覧
- 文献概要
■現地入り当日からカルチャーショックに
私が青年海外協力隊の合格通知を受け取ったのは,1984年夏のことでした.合格通知に記された派遣予定国はスリランカ.インド洋上に浮かぶ島国,日本ではセイロン紅茶(オレンジペコ)で有名な国です.青年海外協力隊は,「開発途上地域の住民と一体になって当該地域の経済及び社会の発展に協力する」ということを目的に,日本青年が開発途上国において活動しています.現在,派遣国は32か国,その数は増えつつあります.合格後は約3か月間の訓練(語学・保健衛生など)を受け,晴れて隊員となり任国への派遣となります.
私がスリランカへ到着したのは1985年4月,一年中でいちばん暑い時期でした.これから私たちの2年間がここで始まるのです.同期隊員は私を含め14名,そのうち5名が臨床検査技師(安食愛彦,足利アヤ子,有馬まゆみ,立岡清子の各隊員と私)です.同職種としては初めての派遣で,先輩隊員もおらず,この国の医療レベルなどの情報も得られないまま現地入りをした私たちでした.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.