特集 公衆衛生の分野における国際化
事例
青年海外協力隊に参加して
寺村 奈津代
1
Natsuyo TERAMURA
1
1国立公衆衛生院専攻課程・保健コース
pp.54-57
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206234
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はじめに
私の身近な回りからだけでも,いろいろな観点から諸国間の質・量両方の緊密化の必然性,必要性,また,そのための日本人の生き方における国際化の必要性などに関する記事を目にしたり,意見を耳にしたりし始めてから,もう十数年以上になる.が,その間,相変わらず似たようなことがいわれ続けている割には,そのことへの具体的行動が少なすきるのではないか.そう感じているのは,私だけではないだろう.そのため,青年海外協力隊に参加したというわけでもないが,私は昨年4月までの2年8か月間,フィリピンのプライマリ・ヘルス・ケア(PHC)様プロジェクトにおいて協力活動を行なってきた.しかし,それは自分が相手のために何かしてきたというより,むしろ,相手方からいろいろ教わり続けてきた日々だったように思う.
以下,日本の開発協力の中に占める青年海外協力隊の位置と特徴,任国フィリピンと配属先のPHC様プロジェクト,および任地の概要と私の実際の活動の概略を述べてみたい.
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