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特集 訪問指導
訪問指導のあり方―看護職の立場から
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季羽 倭文子
1
Sizuko KIBA
1
1日本看護協会
1Japanese Nursing Association.
pp.20-24
発行日 1987年1月15日
Published Date 1987/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103711
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Ⅰ.看護職にとって訪問指導という用語の意味するもの
今まで,何の疑いもなく「訪問指導」という言葉は看護用語と単純に考えていたことの軽率さを,本稿特集執筆者毎のテーマを見て反省させられた.たしかに訪問指導という単語だけを取り出して見れば,そこには看護という表現はないのであるから,どのような分野にも適用できる言葉であることは明白である.例えば,重度心身障害児で通学が困難な場合,教師が障害児の家を訪問して指導にあたるという制度がある.それも訪問指導であるし,理学療法士や作業療法士が在宅している老人や障害者に対して提供する活動も,たしかに訪問指導である.
しかし,保健婦および看護婦,さらに助産婦にとっては,訪問指導といえば,老人保健法制定に伴い,保健事業の一つとしてうたわれている訪問指導であると短絡的に考えてしまう.老人保健法では,第19条に「訪問指導は,疾病,負傷により,家庭において寝たきりの状態にある又はこれに準ずる状態にある者について,保健婦その他の者を訪問させて行われる保健指導とする.」と述べられている.
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