The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 20, Issue 10
(October 1986)
Japanese
English
特集 リハビリテーション施設体系
地域リハビリテーション活動における施設体系と理学療法士
Institutional System in Community Rehabilitation Activities: A Physical Theraprst's View
河合 かづ子
1
Kazuko KAWAI
1
1荒川区心身障害者福祉センター
1Arakawa Rehabilitation Center for Physically and Mentally Handicapped.
pp.681-686
発行日 1986年10月15日
Published Date 1986/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103650
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Ⅰ.はじめに
詳しいことは分らないが,このところ「統廃合」とかで,長期入院患者を地域に戻し,そこでケアをさせようとする動ぎがあるという.地域では受け皿を作ることを迫られている.
impairmentについては従来通り病院が責任をもつが,handicapの部分については地域行政がその役割を担う.しかしながら行政側の人事配分はこのところとみに縮小する傾向が強い.過大な役割を,限られた人員で対処することとなる.在宅障害者のケアを,地域が一体となり,計画的に推進しているところがある.東京都荒川区の場合は,在宅障害者にかかわりをもつ各機関が,実務を通して連携を深めてきた点で,語れる部分があろうかと思う.
筆者の勤務する東京都荒川区立心身障害者福祉センター(以下センターと略す)は,訓練部門を備えた施設として昭和48年6月に発足し,55年にはB型施設となり延べ13年経過した.地域リハビリテーションの中核施設として,チームとしても実践の中で整備され,また連携を広げることで仕事の幅がでてきた.ひとくちに地域リハビリテーションといっても,地域によって求められる内容は多様であろう.しかし共通するものも多い筈である.在宅ケアにおける保健・医療・福祉の連携,ネットワーク作りの必要性が叫ばれている現在,荒川区のここに至るまでの経験をPT業務を通してまとめてみた.試行錯誤の部分,つまり事業概要の隠れた部分といえるだろう.
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