連載 自治体の保健福祉活動における理学療法士の役割・8
東条町における理学療法士の活動と役割—地域に根ざしたリハビリテーション活動を目指して
時本 日出見
1
1東条町福祉課
pp.731-735
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901970
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
東条町の概況
東条町は兵庫県の南東部に位置する面積50.32km2の農村地帯で,平成10年4月現在,人口7,757人,高齢化率22.1%と5人にひとりが高齢者という高齢社会を迎え,65歳以上寝たきり出現率も4.1%となっている.その反面,人口の自然増加率は平成5年以降マイナスの値となり,3世代同居率も減少傾向にある.このような状況下で,「寝たきりになっても自宅で家族などの世話になりたい」,「在宅保健福祉サービスを活用しながら自宅で介護を続けていきたい」と,施設福祉よりも在宅福祉の意向が種々のアンケートに表れている.このような住民意識の高揚は,保健婦らによる寝たきり老人に対する地道な訪問活動に支えられ,直接的ケアを提供したり,往診のできる主治医をすべて持つよう働きかけるなど在宅療養の基盤を築いてきた.その経過の中で,リハビリテーション(以下,リハビリ)的視点と専門的アプローチが求められ,理学療法士の常勤採用につながっている.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.