特集 終末ケアにおける理学療法・作業療法
<随想>
終末ケアの経験から―ナーシング・ホームでの経験から考えたこと,感じたこと
小沼 美奈子
1
1東京都仮橋ナーシング・ホーム
pp.525
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103607
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「板橋ナーシング・ホーム」(以下NH)は,東京都老人医療センターに隣接された,特別養護老人ホームである.当然のことながら,ここに入所してくる老人は加齢に伴う疾病や,身体的,精神的障害に加えて,家庭内の人間関係の悪化や,家族の介護力の限界,その他さまざまな理由で「生活の場」を転換せざるを得なくなった人たちである.併設されたHalf Way Houseは,病院と家庭をつなぐ中間施設として,家庭におけるADLの自立や介護量の軽減を目ざして,それなりの成果を挙げているが,NH利用者に対する働きかけは多岐にわたり,思いもまた複雑である.
私はNHにおけるPTの役割りを以下の3点に分けて考えてみた.
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