プログレス
骨肉腫治療の最前線
古屋 光太郎
1
,
磯辺 靖
1
1東京医科歯科大学整形外科
pp.123
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103510
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骨肉腫は10歳代の小児の下肢に好発し,悪性度が高く,骨腫瘍の中では最も重要な疾患である.本腫瘍の5年累積生存率は1970年までは20%以下と極めて不良であった.しかし最近の10年間にその生存率も50~70%と向上し,治療成績は著しく改善された.その要因として,(1)早期に解剖学的な局在を含めて正確な診断が下されるようになったこと,(2)有効な薬剤が開発され術前,術後を通じて徹底した化学療法が行われるようになり,(3)原発巣の完全なコントロールが実施されるようになったことなどがあげられる.本稿では最新の診断法と化学療法および手術療法の最近の流れを紹介する.
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