Japanese
English
論述
脂肪肉腫の治療成績
The Treatment of 31 Liposarcomas
網野 勝久
1
,
川口 智義
1
,
松本 誠一
1
,
真鍋 淳
1
,
古屋 光太郎
2
,
磯辺 靖
2
,
北川 知行
3
Katsuhisa Amino
1
1癌研究会附属病院整形外科
2東京医科歯科大学整形外科
3癌研究所病理部
1Department of Orthopedics, Cancer Institute Hospital
キーワード:
脂肪肉腫
,
liposarcoma
,
治療
,
treatment
,
治癒的広切法
,
curative wide resection
,
組織学的悪性度
,
histological grade
Keyword:
脂肪肉腫
,
liposarcoma
,
治療
,
treatment
,
治癒的広切法
,
curative wide resection
,
組織学的悪性度
,
histological grade
pp.33-40
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907759
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抄録:最近10年間の自験脂肪肉腫31例について,手術療法,放射線照射,化学療法の治療成績と,組織学的悪性度と術後化学療法の適応に関して検討を行った.生存24例,死亡7例で,Mo29例の5年累積生存率は78.5%であった.局所再発は再発受診例の2例に生じ,術後1年以上経過した26例中7.7%であった.四肢発生の30例についてみると,初回切断した2例と再発後切断した1例を除いて27例(90%)の患肢温存が可能であった.また粘液型に分類された症例の中に予後不良例が含まれていることから,predominancyとしては粘液型を示しながら,処々に未分化な円形細胞などの集籏を認める例を組織学的高悪性群として分類してみた.円形細胞型と多形型を含めたこの組織学的高悪性群は転移の危険率が高く,adjuvant化学療法適応の一つの判断基準になりうると考えられた.今後も組織学的所見にとどまらず,臨床的悪性度との対比で亜型分類を再考していく必要があろう.
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