Japanese
English
論述
軟骨肉腫の治療成績と予後因子
Prognostic Factors in Chondrosarcoma : A Clinicopathological Analysis
真鍋 淳
1
,
川口 智義
1
,
松本 誠一
1
,
黒田 浩司
1
,
下地 尚
1
,
古屋 光太郎
2
,
磯辺 靖
2
Jun Manabe
1
1癌研究会付属病院整形外科
2東京医科歯科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Cancer Institute Hospital
キーワード:
chondrosarcoma
,
軟骨肉腫
,
prognostic factor
,
予後因子
,
histological grading
,
組織学的悪性度
Keyword:
chondrosarcoma
,
軟骨肉腫
,
prognostic factor
,
予後因子
,
histological grading
,
組織学的悪性度
pp.271-278
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901853
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抄録:1960年から92年までに経験した53例の軟骨肉腫の治療成績を分析し予後因子と至適治療法について検討した.全症例(M0,M1)の15年生存率は59%であった.発育形態,大きさ,臨床検査所見は予後と相関を認めなかった.組織学的grade別15年生存率をみると,grade Iは82%,grade IIは36% grade IIIは0%(全例5年以内に死亡),15年非転移率はgrade Iは80%,grade IIは53%,grade IIIは0%(全例2年以内に転移出現)と明らかな差が認められた.またM0例の局所再発の有無と15年生存率をみると非再発群85%,再発群は17%,また非転移率は非再発群79%,再発群は38%と,局所再発と予後,転移率との間にも明らかな相関がみられた.
これらのことから組織学的gradeと局所根治性の二つが重要な予後因子と考えられた.
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