Japanese
English
シンポジウム 骨肉腫の患肢温存療法
骨肉腫の患肢温存手術
Limb Salvage Operation of Osteosarcoma
川口 智義
1
,
網野 勝久
1
,
松本 誠一
1
,
真鍋 淳
1
,
古屋 光太郎
2
,
磯辺 靖
2
Noriyoshi Kawaguchi
1
1癌研究会附属病院整形外科
2東京医科歯科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Cancer Institute Hospital
キーワード:
患肢温存手術
,
limb salvage operation
,
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
治癒的広切
,
curative wide resection
,
術前療法
,
preoperative adjunctive therapy
Keyword:
患肢温存手術
,
limb salvage operation
,
骨肉腫
,
osteosarcoma
,
治癒的広切
,
curative wide resection
,
術前療法
,
preoperative adjunctive therapy
pp.1189-1197
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907712
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:骨肉腫34例の患肢温存例について検討を加えた.内訳は放射線治療を主体とした治療群7例,治癒的広切を主体とした13例,化学療法有効下手術群4例,化学療法と放射線下手術群10例であった.1981年以後の再発は2例にみられ5年生存率は52%であり満足にはほど遠いものであるが少なくとも患肢温存手術が予後を不良にすることはほとんどないと考えられた.再発要因としては潜在性スキップ転移によるものが考えられたが他に静脈浸潤,リンパ節転移も問題と成りうると考えられた.術前化学療法は有効であるとwide marginが生じても根治性を保証しうるがさらに放射線治療はmarginal marginの生じた手術の根治性をも保証しうる可能性があると感じた.しかし放射線施行例では術後合併症が多く真の患肢温存率向上を目指すためにはできるだけ完全な手術的切除を行い放射線照射は量,範囲ともにできるだけ限定し症例も選んで行う必要があると考えられる.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.