Japanese
English
臨床経験
類上皮肉腫の4例
Epithelioid Sarcoma: Reports of Four Cases
方 志偉
1
,
川口 智義
1
,
松本 誠一
1
,
真鍋 淳
1
,
黒田 浩司
1
,
谷川 浩隆
1
,
古屋 光太郎
2
,
磯辺 靖
2
Zhiwei Fang
1
1癌研病院整形外科
2東京医科歯科大学医学部整形外科
1Cancer Institute Hospital Department of Orthopedic Surgery
キーワード:
類上皮肉腫
,
epithelioid sarcoma
Keyword:
類上皮肉腫
,
epithelioid sarcoma
pp.825-829
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901155
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抄録:4例の類上皮肉腫を報告した.年齢は,31,45,25,57歳であり,発生部位は上肢2例,下肢2例であった.臨床的特徴は,難治性潰瘍,多結節性皮膚皮下病変であり,画像診断では,浸潤性の腫瘤像を呈したが本症に特徴といえる所見は無かった.手術は,原則としてcurative procedureを行い,全例local controlを得た.症例1は,上腕切断後9年9カ月の現在再発転移を認めない.症例2は,大腿切断後鼠径リンパ節郭清と肺転移切除を行い,切断後5年10カ月の現在再発転移を認めない.症例3は,広範切除後2年6カ月の現在再発転移を認めない.症例4は,前腕切断後2年2カ月の現在多発肺転移はあるものの進行はわずかである.
本症は,転移の頻度が高く予後不良といわれているが,それらは不十分な局所療法により再発を繰り返した結果であり,初回より適切な外科的治療を行えば予後を改善できると思われた.
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