Japanese
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講座
摂食 7.食事用器具(自助具)の活用
Eating Machanism 7. Practical Application of Eating Device (Self Help Device)
重田 三恵子
1
,
島田 克充
1
,
中山 節子
1
,
轟 富士子
1
,
三浦 恵津子
1
,
花溪 典子
1
,
横前 洋行
1
Mieko SHIGETA
1
,
Yoshimitsu SHIMADA
1
1長野県身体障害者リハビリテーションセンター
1Nagano Rehabilitation Center
pp.849-858
発行日 1985年12月15日
Published Date 1985/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103461
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Ⅰ.はじめに
リハビリテーション医療において,結果を導く指針のひとつに対象者の自立能力があげられる.「自立」とは,自分以外の物事に必要以上に影響されず,自己の行動を決定できることといえる.このためには,残存機能や訓練によって得られる能力ばかりでなく,工夫することによって見い出される能力も必要となる.「自助具」とはこれらの能力と関連し,対象者が不可能な動作を可能にするために必要な道具であるといえる.そして「自助具」は対象者のニードに忠実に創られるものであり,対象者の機能の評価や変化の見通しをたて,検討をしていく必要がある.
自助具の条件としてはいくつかの成書により,①安全であること,②軽く丈夫であること,③感触の良いこと,④簡単な構造で容易に作製できること,⑤修理が可能であること,⑥外観がよいこと,⑦適切に装着・使用ができること,などがあげられている.自助具はこれらの諸条件を考慮しながら適切に選択したり作製することが必要である.また,自助具は身辺動作に限らず多くの生活関連動作の中でも使用されている.
本論では食事用自助具について,種々の条件をもつ対象者の自助具をどのように工夫しているか,当センターの例を紹介しながら若干の私見を含めて述べていきたい.
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