The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 19, Issue 10
(October 1985)
Japanese
English
特集 整形外科
症例報告
後縦靱帯骨化症の作業療法
Occupational Therapy for Patients with Ossification of Posterior Longitudinal Ligaments
広重 靖
1
Yasushi HIROSHIGE
1
1総合せき損センター
1Spinal Injuries Center, Iizuka Occupational Therapy Department.
pp.684-686
発行日 1985年10月15日
Published Date 1985/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103421
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はじめに
後縦靭帯は頸椎より胸腰仙椎へと移行するにつれ靱帯の幅は徐々に小さくなり,全体的に波状型を示している.このような型状を示す後縦靱帯が何らかの機転により,骨化肥大し,脊髄・神経根・脈管系および硬膜等を圧迫するため神経障害を引き起こすことが判明し,多くの治験例が報告されている.
当センターに於いて1979年4月より1985年4月現在までに観血的治療を施行した後縦靱帯骨化症は男性14名,女性5名の計19名,平均年齢は56.2歳で平均入院期間は28・8週(約7カ月)であった(表1).
19名中に早期リハビリテーション訓練を実施した者(訓練実施者)7名,訓練をしない者(訓練非実施者)12名であった.訓練実施7名中に日常生活動作の完全自立した者は5名,半介助者(杖歩行と車椅子併用者)は2名であった(表2).
訓練非実施者12名は特にADLに支障は見られなかった.中には現職復帰者もいたが,両手指・足部にしびれ感や脱力感を訴える者もいた.最も早期リハビリテーションを必要とした半介助者についてその1症例を紹介する.
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