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特集 教育(理学療法・作業療法の教授法を中心に)
専門科目教授法の実際―作業療法原理
Teaching Methods in Special Subjects: The Principles of Occupational Therapy
木村 信子
1
Nobuko KIMURA
1
1京都大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Professions, Kyoto University.
pp.225-232
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103298
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はじめに
当校は開設されて3年目を経過しようとするところであり,どの職員も教職としての経験がわずかかまたはほとんどない中で試行錯誤のうちに,授業の内容,形態,実習などを進めてきている.「作業療法原理」もその1つで,昭和59年度まではカリキュラム等の関係で1年後期に60時間,組み入れている.
学生は作業療法学科に入学しても授業として作業療法に触れる機会もなく,「リハビリテーション概論」の中で作業療法についてリハビリ専門医から解説されるのみである.昭和60年度からカリキュラムを再編成し,一年前期より作業療法を組み入れる予定になっている.筆者が「作業療法原理」を担当したのは昭和58年度の後期であった.授業概要の指針は世界作業療法士連盟(表1),日本作業療法士協会(表2)により打ち出されており,それを参考にした.この科目を引き受けようと思ったのは,学生が始めて作業療法という内容に触れ「作業療法ってなかなか面白そうだな」という印象を持ち,更に2年次の専門科目に入りやすいベースを作り上げること,人間理解を深める必要性を身をもって感じてもらうこと,自己洞察を深める機会を提供することなどを是非実行してみたいという欲求があったため施行した.緊張感と学生の反応を楽しみながら行えた授業であった.その経験を書き稿を進めていきたい.
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