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第9回「理学療法と作業療法」賞・受賞論文
準入賞:大脳皮質誘発電位による経皮的電気刺激の鎮痛機序に関する実験的研究
Somatosensory Evoked Potentials study on Analgesic Mechanisms of Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation
濱出 茂治
1
,
山口 昌夫
1
,
清水 順市
1
,
浅井 仁
1
Shigeharu HAMADE
1
,
Masao YAMAGUCHI
1
,
Jun-ichi SHIMIZU
1
,
Hitoshi ASAI
1
1金沢大学医療技術短期大学
1School of Allied Medical Professions, Kanazawa University.
pp.889-894
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103230
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Ⅰ.はじめに
近年,経皮的末梢神経電気刺激(Transcutaneous Electrical Stimulation,以下TENSと略す.)は電気的鎮痛法として有用視されている1).TENSの鎮痛機序に関してはMelzack,Wall(1965)らのゲートコントロール理論(Gate Control Theory)がよく知られている2).しかし,この理論はまだ実証されておらず,仮説の域を脱していない.TENSの方法に関しても低頻度刺激(10 Hz前後)が有効であるとするもの3)や高頻度刺激(100 Hz以上)の方がより鎮痛効果の点で勝るとするもの4)等さまざまな意見がある.今回,我々はTENSによって末梢刺激部位から中枢に至る知覚上行伝導路のニューロン活動がどのような電気的影響を受けるかを検索する目的で,大脳皮質誘発電位(Somatosensory evoked potentials,以下SEPと略す.)を動物実験によって分折した.その結果,若干の知見を得たので報告する.
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