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特集 疼痛の理学療法
経皮的電気刺激の鎮痛効果
The Analgesic Effects of Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation
濱出 茂治
1
Shigeharu HAMADE
1
1金沢大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Professions, Kanazawa University.
pp.808-813
発行日 1986年12月15日
Published Date 1986/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103684
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はじめに
従来,疼痛を緩和する目的で用いられる物理療法としては,断続平流による四肢通電がよく行われてきた1).この低周波療法はガルバニゼーション(galvanization)として今日でも臨床で多く使用されている.しかし,1965年,MelzackとWall2)が電気刺激による鎮痛機序として門制御理論(Gate Control Theory)を新仮説として提唱して以来,種々の電気的除痛法(Stimulation Produced Analgesia,以下SPAと略す)に関する基礎ならびに臨床研究が学際的に行われるようになった3~5).近年,このSPAの1つの方法として経皮的末梢神経電気刺激(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation,以下TENSと略す)が生体に無侵襲で刺激を行うことが可能でかつ鎮痛効果も高いとして脚光を浴びてきている.
TENSは現在,米国を中心に物理療法の一治療手段として普及しつつあるが,その方法や鎮痛機序に関しては,現在,必ずしも明確にされているとは言えず,今後解決すべき課題は多い.
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