学会印象記
第19回日本理学療法士学会印象記
吉尾 雅春
1
1有馬温泉病院
pp.658-659
発行日 1984年9月15日
Published Date 1984/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103160
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「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるように,いかにも北陸らしくどんよりと曇ったり,小雨が降ったり,そして晴天にも恵まれた第19回日本理学療法士学会は,5月17,18の両日,1,000人余が集い,金沢市文化ホールで開催された.幸いに戦禍に遇っていない城下町は道路が迷路のように入り組み,方向音痴でないはずの筆者でさえも,金沢を訪れるたびに我を疑いたくなるような街である.若い女性が憧れるというそんな古い街に,近代芸術による文化ホールが非常に印象的であった.香林坊などの繁華街や兼六園にも近く,設備も素晴しい会場であった.ただ,第2会場の天井が低く,スライドが見難かったことが惜しまれる.残念ながら覗く機会はなかったが,茶の湯のコーナーもあり,和菓子で有名な古都に相応しい枠な計らいであった.
今学会で初の試みをされたことがいくつかある.1つは,抄録を2,000字に増やし,事前に機関誌特刊号に掲載したこと.2つ目は,学会長講演を行ったこと.3つ目は,従来医師が主であった特別講演の講師に哲学者を招いたこと等々である.
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