学会印象記
第19回日本理学療法士学会印象記―作業療法士の立場から
田川 義勝
1
1金沢大学医療技術短期大学部
pp.660
発行日 1984年9月15日
Published Date 1984/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103161
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今年の第19回日本理学療法士学会は,去る5月17日,18日の両日,奈良勲学会長のもとに,新緑が萌える古都金沢の文化ホールで開催された.本来の理学療法を再度見直し,より科学的な分野へとレベルアップするという本学会の意気込みを感じさせる「理学療法“学”の確立」という統一テーマである.この意志を象徴するように,今学会から斬新的な試みが随所にみられた.
その新しい特別企画として学会長講演が学会の冒頭に「理学療法におけるプロフェッションの条件」と題して行われた.本学会の草創期,模索期を過ぎた現在の専門性確立期に極めて相応しいテーマであり,我々作業療法の分野にも全く当てはまる内容である.プロフェッションの条件としては高い教育水準,またその水準の維持,倫理的自己規制,責任のある決断力,社会国家の信任などが指摘され,これからの専門職としての方向性について有益な示唆を与えられた.
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