特集 癌
<随想>
末期患者に対する理学療法
鶴見 隆正
1
1高知医科大学病院
pp.97
発行日 1984年2月15日
Published Date 1984/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103031
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病棟で行う理学療法は整形外科疾患などの術後に加えCVAをはじめとする急性期の理学療法が中心をなしている.これらは治療目標が明確であり,体系づけられており多くのPTが取り組んでいる.
一方,近年,悪性新生物による重症末期に対する病棟での理学療法が徐々ではあるが増加し,我が国でもやっと末期患者へのリハビリアプローチが課題となってきているにもかかわらず,死に直面した末期患者に対する理学療法のあり方については,いまだ明確にはされていないのが現状である.それどころか,末期患者に対する医療システムそのものが暗中模索していると言えるのではないだろうか.
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