特集 終末期患者の看護
宗教がある場合
神の教えが末期患者の支えに
小高 和子
1
1東京衛生病院
pp.30-32
発行日 1968年11月1日
Published Date 1968/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914189
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病院付牧師を中心に
私たちの病院に一貫して流れている思想は,キリスト教である。従業員の大半が,キリスト新教の一派を信じて,お互いに同じ目的のために,一つの円を保ちつつ働いている。この点から,目的も他の病院とは異なってくる。私たちの病院の目的は,病院を訪れる患者さん方が,単に肉体的に健康を回復されるのみでなく,一人一人の心が,私たちの信じている神様に向けられ,精神的にも豊かにいやされるようにお助けすることである。
精神的面における働きは,牧師室という部門が設置されており,数名の病院付牧師が中心となって働いている。牧師室の働きは広範囲であるが,おもに入院患者の病床訪問,すなわち病床で楽しく語り合ったり,信仰を求めておられる方には,聖書研究を行なう。また,患者礼拝の集会,院内放送,退院患者の家庭訪問,雑誌発送などがあげられる。看護婦は,特に医師,牧師と共に協力して,肉体的に精神的に,健康が回復することを願っている。
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