特集 死の臨床—死にゆく人々へのアプローチ
末期患者の心理
深津 要
1
1国立療養所東名古屋病院精神科
pp.186-191
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916945
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‘死の臨床’の問題を考えるに当たっての構え方について
死とは何ぞやとか死の意義について,というような問題は哲学や宗教の立場で云々されるものであるが,死の臨床場面ではこういった問題が病人やわれわれの頭の中に浮かんできて,事柄が非常に複雑になってくる.
死とか人生の意義というようなことを,われわれが解き明かそうとしても無理で,われわれは死の近づいた末期の病人の臨床症状を少しでも軽くできるように努力したり,そうした病人が自分の死の問題をしみじみと考えられるように精神的な落ち着きを持つように努めることが最大目標である.
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