Japanese
English
研究と報告
片麻痺患者の筋出力特性―健側下肢の膝屈伸力について
Isokinetic Function of Knee Flexors and Extensors on the Unaffected Side of Hemiplegic Patients
大峯 三郎
1
,
江西 一成
1
,
木村 美子
1
,
緒方 甫
1
,
植松 光俊
2
Saburo OHMINE
1
,
Kazunari ENISHI
1
,
Yoshiko KIMURA
1
1産業医科大学病院
2国立大阪南病院
1Department of Rehabilitation, University of Occupational and Environmental Health Hospital.
pp.553-558
発行日 1983年8月15日
Published Date 1983/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102912
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.はじめに
Hirschberg1)らは,片麻痺患者の歩行時の筋活動に関する研究において,健側の筋活動のタイミングが健常者のそれよりも,むしろ,麻痺側に類似していることを指摘している.Urbscheit2)らは片麻痺患者の冷療法後のアキレス腱反射およびH波の研究の中で,健側について,機能的損失がないにもかかわらず,神経学的に正常でないことを報告している.われわれも,臨床において片麻痺患者の健側の腱反射亢進という神経症状のParadox現象をしばしば経験している.これらの知見から,片麻痺患者の健側の有する機能の意義について,特に,膝関節屈伸筋の筋出力特性という観点により検討を行ったので報告する.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.