プログレス
筋弛緩剤の現状
名倉 博史
1
,
東儀 英夫
1
1東京都養育院付属病院神経内科
pp.717
発行日 1982年10月15日
Published Date 1982/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102722
- 有料閲覧
- 文献概要
筋弛緩剤は選択的に骨格筋の筋緊張を低下させることを目的としており,リハビリテーション領域では主として痙縮をコントロールし運動能力の改善を目的として使用される.このような薬剤としてはMephenesinの出現以来主に脊髄の多シナプス反射を抑制することにより筋弛緩作用を現わす薬剤が幾つか開発されてきたが,その効果は弱く痙性麻痺に対する効果もはかばかしいものではなかった.これに対し近年痙縮の出現機序に対する生理学的機構の解析や脊髄におけるneurotransmitterの分析が進み,新しい作用メカニズムを持つ筋弛緩剤が幾つか開発されてきている.このような薬剤のうちここでは本邦で市販されているBaclofenとDantrolene sodiumを中心に述べる.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.