臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
VIII.神経・筋疾患
3.神経系治療薬の選び方
筋弛緩剤
渡辺 誠介
1
1千葉大神経内科
pp.2116-2117
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208275
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筋緊張の病態生理
睡眠中は筋トーヌスは低下している.強い催眠剤にも筋弛緩作用があるが,筋弛緩剤というときには催眠作用が主なものは除くことになっている.しかし筋弛緩剤の副作用として,しばしば眠気があげられているように,脊髄レベルだけに働く筋弛緩剤は考えにくい.
パーキンソニスムの筋トーヌス異常は固縮と呼ばれ,筋を受動的に伸展すると鉛管を曲げるような抵抗を感ずることが特徴とされている.この病態は錐体外路系のドーパミンやアセチルコリンの代謝異常であるが,この治療薬のL-dopaや塩酸トリヘキシフェニジル(アーテン)なども通常筋弛緩剤とはいわない.しかし逆に,いわゆる筋弛緩剤が錐体外路系に作用している可能性はかなりある.
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