リハビリテーション・インフォメーション
病院精神医学会/日本精神科看護技術協会
広田 伊蘇夫
1
,
小林 二郎
1三枚橋病院
pp.718-719
発行日 1982年10月15日
Published Date 1982/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102723
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病院精神医学会の前身は昭和32年11月にさかのぼる.当時,昭和29年から精神病院における作業療法の協同研究が,東京近郊の精神病院関係者を中心にして行われていた.やがてこの研究班のメンバーが中心となり,精神病院での治療構造を学問的に基礎づける目的をもって,病院精神医学懇話会が昭和32年11月に発足した.
第1回の病院精神医学懇話会は,国立武蔵療養所で開催されたが,故関根眞一委員長「現代の精神病院は患者の治療の場であるとともに,極めて有意義な治療の器具として,その機能を発揮しなければならないことが強く要求されるにいたった.その観点から精神病院に勤務するものは,常に患者を対象とし,建物並びにそこに従事する人的構成に対し精神医学を基底とした研究を推し進めて行かねばならない…….なおいささかなりとも精神病患者の福祉のため貢献に資することが出来れば幸いである」と,その機関誌病院精神医学に記している.ここには,大学における精神医学的諸研究にあきたらず,精神病院という現実の治療場面に,臨床精神医学を確立しようとする意気込みをみることができる.
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