特集 精神分裂病の作業療法
精神科医の立場から―四氏の論文を読んで
岩崎 徹也
1
1東海大学精神科
pp.584-585
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102419
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本特集「精神分裂病の作業療法」において私に与えられた役割は,四人の作業療法士の方々によって書かれた論文について,精神科医の立場から意見を述べることである.精神科医によるものとしては,別に関英馬氏によって書かれた広い視野を備えた総説があるので,私は四氏の論文を読んで感じたことに限って述べることにしたい.
四人の著者はそれぞれ,わが国の精神科作業療法界の第一線で仕事をして居られる方々で,このまだ若い専門領域にあって,理論的にも実践的にも指導者として活動して居られる方々ばかりである.そのような四氏によって分担された本特集は,それぞれの主題が,入院場面における精神療法的作業療法(平野寛子氏),外勤,中間施設等をめぐる問題(時武治雄氏)デイ・ケアなど地域精神医療をめぐる問題(安達克己氏)長期入院をめぐる問題(冨岡詔子氏)というように,広い範囲にわたるよう配慮されていて,それらの各場面における経験と考察が寄せられることによって,全体として総合的なものになっている.
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