Japanese
English
シンポジウム RSDを含む頑固なneuropathic painの病態と治療
精神科医の立場から
Psychiatric Approach to Neuropathic Pain
吉邨 善孝
1
Yoshitaka Yoshimura
1
1北里大学医学部精神科
1Department of Psychiatry, Kitasato University School of Medicine
キーワード:
neuropathic pain
,
神経障害性疼痛
,
chronic pain
,
慢性疼痛
,
psychiatry
,
精神医学
Keyword:
neuropathic pain
,
神経障害性疼痛
,
chronic pain
,
慢性疼痛
,
psychiatry
,
精神医学
pp.1381-1385
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100866
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抄録:反射性交感神経性萎縮症(RSD)などのneuropathic painでは,痛みに起因する行動のため,患者の訴えが過剰なもの,演技的なもの,精神医学的に問題があるとみなされることが多い.しかし,心理的要因の関与を安易に考えるべきではない.心因性疼痛と診断する際には,性格や環境などの要因を十分に検討し,治療者側の問題から診断に不一致が起こりやすいことを念頭に置かなければいけない.心理的要因が病因として関与していることを検討するために,精神科への適切なコンサルトができる体制が求められる.精神医学的にはneuropathic painが認められる患者に特異的な治療方法はなく,疼痛性障害として一般的な治療が選択される.精神医学的アプローチは,疾患による痛みそのものに対してではなく,痛み行動や随伴して生じている不安や抑うつなどの精神症状に対して行われる.抗うつ薬や抗不安薬を用いた薬物療法,精神療法,認知行動療法などを組み合わせて疼痛性障害の各病態にあった治療が実施される.
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