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福島寛四氏に聞く
長谷川 泉
pp.576-577
発行日 1964年7月10日
Published Date 1964/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200377
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予診に頼りすぎる誤り
長谷川 医療に誤診ということはついてまわるし,それだけに大家には大家なりの心がまえというものがあると思いますが,誤診ということをめぐつて印象に残つているようなことをお話し願えませんか。
福島 いぜん稲田竜吉先生が,自分で診療された患者について,誤診の起こつた原因を印象記ふうに述べていたことがありますが,それは予診のとりかたに誤りがあつたのです。予診は助手がとるのだが,その助手がまちがつておつて,それをそれなりに受けとつたから誤診をしたので,これでは同犯者だというわけです。稲田先生でも,そういう体験があつたのです。先入観にこだわらずに,自分の主体性において確かめてゆくことが必要なことを教えています。
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