反省させられた症例
家庭復帰を目ざした脳卒中患者で,退院プログラムに問題を残した症例
永原 久栄
1
1東京大学付属病院リハビリテーション部
pp.569-570
発行日 1980年8月15日
Published Date 1980/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102212
- 有料閲覧
- 文献概要
1.はじめに
高齢で,障害程度も軽くない脳卒中片麻痺患者の家庭復帰には,地域リハビリテーション活動との連携が重要なことが多い.この場合の退院プログラムとして患者・家族の生活指導や生活環境の調整を行う際に,地域担当者と連携し,家庭訓練につなげるような配慮も要求される.
救急も扱う一般病院では入院期間も限られた条件にあり,退院指導に十分時間的余裕が持たせられない場合がある.しかも,この間プログラムのすすめ方の技術が不足すると,退院プログラム中途で退院とならざるを得ず問題を残す場合も起ってくる.
今回,そのような症例をあげて,退院プログラムの問題点,反省点を考察してみた.先輩諸兄姉の御批評をいただければ幸いである.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.