The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 22, Issue 10
(October 1988)
Japanese
English
特集 家庭復帰に必要な条件
家庭復帰に必要な条件―病院に勤務する理学療法士の立場から
Prerequisites for Discharge to the Home: A Physical Therapist's View
永原 久栄
1
Hisae NAGAHARA
1
1浴風会病院
1The Yokufukai Geriatric Hospital.
pp.634-638
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104109
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.初めに
リハビリテーションサービスを受けた患者の,退院後の生活は,復職から,在宅ケア,施設入所,あるいは,あちこちの病院を転々とするなど,同じ障害でも,多様な選択があるが,基盤的な選択として,入院リハビリテーションサービスがまず目指すものは,家庭復帰と考える.家庭復帰に必要な条件の中で,その要(かなめ)となるのは,家庭における介護力であり,高齢や重度障害となるほど,より重要な条件となる.介護は,長期的ライフサイクルも考え併せると,家族のみでは限界があり,地域における在宅ケアの組織的受け皿が,家庭復帰の重要な鍵を握っていると言えよう.継続・持続した家庭生活が送れるための条件で,しかしここでは,より良い状態で要介護者を家庭復帰に導くために,リハビリテーション専門職として病院勤務理学療法士が考慮すべき点について,事例を含めながら述べてみる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.