Japanese
English
研究と報告
精神薄弱に四肢熱傷を伴った一症例について
A Case of Mental Deficiency with Scalding of Limbs
安藤 登茂子
1
,
尾宜 公
1
,
鈴木 勝己
1
,
中嶋 寛之
1
,
中川 太郎
1
Tomoko ANDO
1
1関東労災病院
1Kanto-Rosai Hospital.
pp.71-73
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102082
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はじめに
室橋1)によると,精神薄弱者の就労については,定着性と勤勉性が高く評価され,特に簡易な反復作業に適性があることから,職種適性として,精神薄弱者を従事させている職場も多い.しかし,その事業所規模は,主として中小零細企業であり,低賃金ですむことまたは福利厚生面や,将来性などの就労条件が低く,健常者の確保が困難である等の理由で,雇用されている現実がある.今後も,健常者の簡易作業の敬遠や,精神薄弱者に対する職業訓練技法の向上などから,雇用は増していくと考えられるが,職種選択にあたっては,危険のないものを選ぶ必要があろう.
我々は,精神薄弱者で,労働災害による機能障害を負った患者の治療を経験し,いくつかの教訓を得たので,ここに報告する.
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