Japanese
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特集 小児神経病学
精神薄弱の病理
Mental Deficiency from Pathologic View Point
室伏 君士
1,2
Kunshi Murofushi
1,2
1順天堂大学神経科
2毛呂病院病理研究室
1Dept. of Psychiatry Juntendo University
2School of Medicine Laboratory of Pathology, Moro Mental Hospital
pp.306-340
発行日 1962年7月25日
Published Date 1962/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903965
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序言
精神薄弱の病理は,他の神経疾患の病理にくらべて,未開拓の分野が多く,あまたの問題をなお今後に残している。ところで過去におけるわが国の精神薄弱の病理学的研究をふりかえると,いわゆる特殊型の比較的少数の報告例はあるが,わが国の現状を知るにたる総括的のものは少なく,島崎1)(1942)の報告,白木2)の論説(1957),および伊藤3)(1961)の回顧、などをあげうるにとどまり,系統的研究に乏しいうらみが深い。したがつて世界の精神薄弱の病理研究の現状について,そのレビューをこころみ,さらにいくつかの自検例を中心としてその問題点にふれることは意義なしとしない。しかしながら著者の心がまえは,このことがわが国の精神薄弱の病理研究における著者自身の出発点としたいことである。
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