Japanese
English
研究と報告
頸髄不全麻痺障害者の各種把持機能と筋力との関係
Relationship of Prehensile Functions and Muscle Power in Incomplete Cervical Cord Injury
生田 宗博
1
,
関谷 修
2
,
入村 文子
2
Munehiro IKUTA
1
,
Osamu SEKIYA
2
,
Humiko IRIMURA
2
1金沢大学医療技術短期大学
2横浜市立大学医学部
1School of Paramedicine, Kanazawa University.
2School of Medicine, Yokohama City University.
pp.639-644
発行日 1979年9月15日
Published Date 1979/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101993
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1.はじめに
頸椎症性脊髄症等による,脊髄の障害で生じる,移動能力,上肢のReach機能,手指の運動機能(把持機能),握力,手掌部の感覚能力の機能障害を臨床的検査基準からおのおの6段階に分類し,これら機能障害の相互関連,ADLとの関連を示し,更におのおのの障害の段階ごとのOT訓練目的と訓練手段としての作業種目については,著者らがすでに要説した1)ごとくである.
ところで,手指の筋活動と把持機能との関係は,従来主に解剖学的に,あるいは筋電図学的に研究されて来た.しかし,臨床場面で我々が通常用いる筋力テストの結果と,把持機能障害との関係は,ほとんど検討されていない.
そこで今回は,頸椎症あるいは頸髄損傷等に起因する頸髄不全麻痺障害者で,手指の把持機能と徒手筋力テストの結果の関係を,調査・分析して得た知見を報告する.
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