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特集 ファシリテーション・テクニック(2)
重度重複障害を伴った脳性運動障害児に対するVojtaの試行経過
Application of Vojta's Method for Severe Central Motor Disordered Children with Multiple Dysfunction
山田 貞雄
1
,
平松 サナ枝
1
Sadao YAMADA
1
1大阪府済生会吹田療育園
1Saiseikai-Suita-ryoikuen.
pp.395-403
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101921
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1.はじめに
ここ数年,我が国において,脳性運動障害に対するファシリテーション・テクニックの1っとしてVojta法が注目され始めた.当園においても昭和48年から試行している.我々は既に固定したCPに対する試行,経験を報告した1,2).今回は,ZKS(中枢性協調障害)の段階から治療を開始した乳児38例中,重度の重複障害を伴った脳性運動障害児として残った7例についてとりあげてみた.彼らは,従来の精神発達検査(京都児童院式乳幼児発達検査)が通用しない症例で,日々の育児にも困難をきたしている乳児たちであった,この7例について,現在もVojtaによるファシリテーション・テクニックを試行しているが,これらの症例から,今まで我々が経験してきた重度重複障害を伴った脳性運動障害児とは異った知見を得たので報告したい.訓練の結果,この7例すべてに変化が見られたが,その中の3例について,詳しい経過観察がなされたので報告する.また全例についても,共通した変化が見られたので,いささかの私見をまじえて報告したい.
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