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特集 特殊教育と理学療法士・作業療法士
養護・訓練
Rehabilitation Training in Special Education (“Yogo kunren”)
上田 信一
1
Shinichi UEDA
1
1大阪府科学教育センター養護教育研究室
1Science Education Institute of Osaka Prefecture
pp.239-244
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101884
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Ⅰ.養護学校義務化と養護・訓練の問題点
学校教育法施行令等の一部改正によって,昭和54年4月1日より,いわゆる養護学校義務制が実施された.これをめぐって,つぎのようなさまざまな論議がなされたのは周知の通りである(…全国障害者間題研究会は,義務制実施を評価し,その完全実施を求めている.また,義務化そのものには反対していない「大西問題を契機として障害者の教育権を実現する会」は障害児の分離教育を固定化する文部省路線に反対,「親の学校選択権は行政側の学校指定権に優先する」と主張する.さらに,全国障害者解放運動連絡会議は「文部省は中教審路線に基づく能力別,差別,選別教育体系を進めており,義務化は阻止する」といい,養護学校不要論をとなえる),また養護学校の教育についしては,(……一人一人の障害に応じて最大限の発達をひき出し,障害を克服して可能な限り社会に参加できるよう習慣や態度を養うのが目的.個別のキメ細かい指導と集団での指導とが併せて行われる.国語,算数などの各教科,特別活動,道徳など小,中学校に準じた教育内容に加えて,障害の種類,程度に応じてそれを治す訓練や指導を行う「養護・訓練」があるほか,基本的な生活習慣の自立をすすめる生活指導を重視しているのが大きな特徴.実際の授業は教科・科目の内容を柔軟に組み合わせたり,一部を省いて養護・訓練や生活指導に置きかえたりして子どもの発達段階や状態に合った形を工夫する.……)と説明されている.
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