特集 特殊教育と理学療法士・作業療法士
<随想>
特殊教育教員資格認定試験の傾向―いわゆる養護・訓練教諭試験について
工藤 俊輔
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.245-246
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101885
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昭和54年度,養護学校義務化実施を前に養護学校における今後の肢体不自由児教育のあり方がさまざまな面から検討され始めている.特に障害児の全員就学をめぐり,重度重複障害児の教育のあり方は今までの教育経験にない多様な問題が前提にされておりメディカルスタッフのメンバーとしてある我々の仕事とも無関係ではない.総合リハビリテーションの6巻4号(1978年4月号)でその点小池が指摘しているように,重度児を扱うことの多くなる養護学校では,今後益々医療サイドからのアドバイスが必要となってくるだろう.しかし現行制度ではあくまでも養護学校における訓練指導は教師が行う建前になっており,PT,OTは参加できない.つまり医療サイドからの発言は実際の訓練指導場面でできないようになっているのである.
この制度と専門職の矛盾を解決し,より養護学校の教育の中に医療サイドからの意見を反映させ,かつこの矛盾を一時的にではあるが克服していくためにPT,OTの側からも積極的に養護学校の教育に入っていく必要があるように思う・筆者はそのような意図から1昨年特殊教育教員資格認定試験を受け,幸い合格したので同様の意図を持つPT,OT諸生の参考になればと思い,試験の傾向とその対策について知るところを紹介したい.
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