学会印象記
第12回日本作業療法士協会学会印象記
古川 宏
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.635-636
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101753
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第12回日本作業療法士協会学会は昭和53年6月10日,11日の両日,杜の都仙台市にて開催された.プログラムは一般演題52題,シンポジウム,特別講演,課題研究,特別展示と盛りだくさんであった.今回の学会の特徴を中心にやや独断的かも知れないが学会での印象をまとめて報告する.
第1の特徴は一般演題数が多かったことである.演題数52は,最近数年のOT学会演題数30前後に比べ一挙に2倍近くの演題数にのぼった.内訳は精神科関係6,身障系36,小児関係5,教育関係1,映画演題1,その他3である.このうち新人の演者が増えたことはたのもしい限りであった.演題数の増加に伴い,発表時間の短縮,会場数の増加をよぎなくされた.発表時間が少なくもう少し詳しく聞きたいと思う演題もあった.会場は第1,第2会場において同時進行で演題発表されているので選択的に聞くわけであるが,演題の配分に実行委員会の苦心のあとがうかがえるが,どちらも捨てがたい選択をせまられ,こま切れ的に両会場を往復した場面もあった.今後とも演題数の増加は見込まれるが,落ち着いて発表を聞けるためには,より一層各会場の特色を明確にし,各会場ごとの進行状況も違いがちになるので半日単位ぐらいの一貫したスケジュールを考えられると参会者としてありがたい.また,演題の採否での選考委員会形式,分科会形式,他の発表方式の検討,日数の増加等も今後の課題として具体的な検討が必要であろう.
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