Japanese
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研究と報告
脳卒中退院患者の日常生活動作の実態―当院退院患者のアンケート調査から
Activities of Daily Living by Stroke Patients after the Discharge-a follow-up Study
田村 弘
1
,
伊藤 清明
1
,
進藤 伸一
1
Hirosi TAMURA
1
1中通リハビリテーション病院
1Nakadori Rehabilitation Hospital.
pp.641-644
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101757
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はじめに
脳卒中のリハビリテーションにおいて,病院内では日常生活動作(以下ADLと略す)が自立しているように見えても,退院後,家庭内で監視や介助を必要とするにいたるケースはけっして少なくない.これは,日本の生活様式が障害者にとって適していないことによるが,これらの問題を退院前にできるだけ改善しておくことが,退院後のADLを維持する上で重要である.この場合,改善が必要なのは,一つには家屋の改造を含めた環境の調整であり,もう一つには,日本式生活様式にあわせた系統的なADL訓練(装具,杖類,車椅子,自助具などの補助手段の使用も含む)の実施である.しかし,現在当院でもこれらのことが十分検討,実施されているとは言いがたく,今後どのように工夫していくかが,当面の課題となっている.これらの観点から,当院を退院した脳卒中患者のADLが,家庭内でどのような実態にあるのかにつきアンケート調査を行なったので,その結果を報告する.
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