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特集 筋萎縮性疾患
施設における筋ジストロフィー症の運動療法―Duchenne型歩行児を中心とした運動療法
Therapeutic Exercise for Ambulatory Child with Duchenne Muscular Dystrophy
鈴木 貞夫
1
,
浅野 賢
1
,
熊井 初穂
1
Sadao SUZUKI
1
1国立療養所東埼玉病院
1Higashi Saitama National Hospital.
pp.393-402
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101694
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Ⅰ.はじめに
進行性筋ジストロフィー症(P.M.D.)に対して決定的な病因論と薬物療法をもちあわせない現今において,運動療法の果し得る役割は大きく,障害の進行を助長すると考えられている拘縮・変形,廃用性筋萎縮等の合併症の予防と筋・運動機能及び動作能力の可及的な維持を目的としている.
しかし,運動療法の効果を期待するには障害が比較的軽度の時期から運動療法を実施する必要がある.歩行児を中心とした運動療法の意義は,患児らの生活あるいは活動性に大きな効用をもたらす歩行の延長,さらに歩行の延長効果としての脊柱変形の増悪阻止及び延命効果にある.
そこで,今回はDuchenne型P.M.D.歩行児の運動療法を実施するにあたって重要である立位姿勢及び歩行姿勢の病態運動学を明らかにし,当院において実施している運動療法の実際を紹介する.
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