特集 卒後教育・臨床教育
<随想>
私の臨床実習教育法
比留間 ちづ子
1
1東京女子医科大学病院
pp.32
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101611
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- 文献概要
実習を依頼されたこと自体大変な名誉であり又重大な責任があると考える.実習施設としては狭く設備も揃っていないが,様々な患者が数多くみられることが最大の長所でありこの場を提供できる点も実習を引き受けた理由の一つである.実習の理念については先輩諸先生方が論じておられるが私なりの臨床指導法を記してみようと思う.
私が実習指導において特に志向しているのは,学生に主体性をもたせ実習活動をさせることである.現状をみせるだけでなく実際に経験し,受け止めたものをbadでなくそれなりにgoodであろとしそれをどう展開するかを体験させる.そして指導者から教わるのではなく患者から自分で学びとるのだということを任務と責任を果たす中で体験させるのが第一だと考える.その為に指導者は常に学生の立場で考え理解しようと努めねばならない.
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