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特集 運動療法
Ⅱ.中枢性麻痺に対する運動療法
C.中枢性麻痺の運動療法
脳卒中の運動療法
Therapeutic Exercise for Stroke Patients
奈良 勲
1
Isao NARA
1
1有馬温泉病院リハビリテーション部
pp.961-968
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101360
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Ⅰ.はじめに
脳卒中の運動療法の中で,いわゆる,神経生理学的アプローチがより適切であるという見解はすでに世界的に認識されている.我が国にも,約10年位前に,それらの治療体系が主に間接的に導入されてきた.間接的にということは,文献,またはそれらの知識,技術を学んで帰った人や外国の人間からという意味である.体系付けた人から直接学ぶということではなくとも,それらの体系を一貫した教育機関で学んだとしたら,それを,あえて直接的に学んだとしておこう.とすれば,我が国に,神経生理学的アプローチを直接的に学んだ人の数は大変少ないのではなかろうか.現在の学院のカリキュラムを見ても,神経生理学的アプローチが一貫して教えられているようには決しておもえない.
PT協会の仕事の関係上,全国のセラピストの仕事を見る機会があるが,神経生理学的アプローチがポピュラーな割に定着しているようにはおもえない.まだまだ整形外科的域を出ていないようにおもえる.結局,両者が混合していて,中途半端におもえるのは筆者自身の錯覚だろうか.
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